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「原爆の絵」制作 基町高生が開始 被爆証言聞き取り

 広島市中区の基町高で25日、被爆証言を基に原爆投下時の光景を描く「原爆の絵」の本年度の制作が始まった。創造表現コース1、2年の10人が被爆者8人の話を聞き、約1年で完成させる。

 この日は、被爆者6人から生徒が体験を聞き取った。7歳の時、東観音町(現西区)の自宅で被爆した川崎宏明さん(79)=同区=は、がれきの中を家族で逃げた様子を説明。「逃げ惑う様子を描き原爆の恐ろしさを伝えてほしい」と訴えた。

 担当する2年三坂日奈子さん(17)=安佐南区=は「表情などを通じて悲惨さを表現したい」と話していた。

 「原爆の絵」の制作は原爆資料館(中区)が2007年度から同高に依頼。完成作品は資料館が保管し、被爆者の証言活動などに使われる。

(2017年7月26日朝刊掲載)

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