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核廃絶 討論や街頭活動 東京 国際デーに被爆者ら

 国連が定めた「核兵器廃絶国際デー」の26日、東京都内でイベントや街頭活動があった。市民団体の関係者や被爆者が手を携え、核兵器のない世界の実現への機運を盛り上げた。

 非政府組織(NGO)でつくる核兵器廃絶日本NGO連絡会は、渋谷区の国連大学本部で講演会とパネル討論を開催し、113人が参加した。講演した作家の高橋源一郎さん(64)=尾道市出身=は、核兵器廃絶の運動論として「原爆が駄目だと非難するだけでなく、核兵器がある世界はゆがんでいることを多くの人に気付いてもらう視点が大切だ」と指摘した。

 パネル討論では、平和活動に取り組む高校生や外務省官僚、被爆者が「核廃絶へ、今できること」をテーマに議論。広島大付属高3年の小桜智穂さん(17)は「世界の若者でネットワークをつくり、(核兵器にこだわる)各国政府を包囲したい」と強調した。

 JR有楽町駅前では、日本原水協と東京の被爆者団体「東友会」が、核兵器禁止条約の実現と安全保障関連法の廃止を求める署名活動を展開。「被爆70年の節目に、核兵器廃絶の流れを強めよう」などと訴えた。(藤村潤平)

(2015年9月27日朝刊掲載)

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