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「違憲訴え 廃案狙う」 集団的自衛権 民主・枝野氏 野党一致 手応え

 民主党の枝野幸男幹事長は20日、広島市中区で街頭演説をした後、中国新聞のインタビューに応じた。16日に衆院通過した安全保障関連法案について「集団的自衛権の行使を認めることが憲法違反であることを世論に訴え、廃案に追い込みたい」と参院での戦い方を展望した。

 枝野幹事長は「国会審議が始まる前に比べ、国民の反対の声が大きなうねりになっている。世論の力で法案成立を止めるために役割を果たしたい」と強調。「学者たち憲法に見識がある人の多くが法案は違憲だと言っている。違憲ならそもそも審議に値しない」と指摘した。

 与党が今国会中の法案成立を目指す中、参院の審議では、自衛隊の活動範囲や隊員の安全確保などのリスクについてあらためて言及する考え。法案はいったん廃案にするべきだとした上で、国連平和維持活動(PKO)協力法や周辺事態法の改正については「協議の余地はある」と述べた。

 衆院では、民主など野党の反対を押し切り与党が法案を強行採決。「残念ながら数の力で及んでいないが、立場の違う野党が解釈改憲や立憲主義違反は駄目だという点で一致できた」とし、「質疑を通して武力行使の線引きなど、法案の曖昧さが浮き彫りになった」と振り返った。(有岡英俊)

(2015年7月21日朝刊掲載)

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