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首相に安保法案撤回要求へ 被爆者7団体 8・6式典後の懇談で

 広島の被爆者7団体は1日、広島市役所で会合を開き、8月6日の平和記念式典の終了後に市内である「被爆者代表から要望を聞く会」で、安倍晋三首相に直接、集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案の撤回を求めることを申し合わせた。

 二つの広島県被団協、韓国原爆被害者対策特別委員会、県朝鮮人被爆者協議会などの8人が出席。政府に提出する要望書の前文で、各団体の総意として法案撤回を迫る文言を盛り込むことにした。文案は「長年の被爆者の願いに反する」「憲法違反であり、国民の多数が反対するか疑問を呈している」としている。

 会議終了後、県被団協の佐久間邦彦理事長は「戦争がなければ被爆もしなかった。集団的自衛権の行使により、戦争に巻き込まれる危険性が高まるのは大いに問題がある」と話した。各団体はこのほか、核兵器禁止条約の交渉開始や北東アジア非核兵器地帯の創設、原発の廃止なども安倍首相に訴える構えだ。

 「要望を聞く会」は市が1976年からほぼ毎年、開催。市は安倍首相や塩崎恭久厚生労働相に出席を要請している。(田中美千子)

(2015年7月2日朝刊掲載)

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