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懐かし猿猴橋モニュメント 広島市南区で住民ら除幕式

 戦中まで華麗なワシのブロンズ像があり、「広島一の橋」と呼ばれた広島市南区の猿猴橋のそばに、親柱を復元したモニュメントを住民たちが建てた。26日、現地で除幕式を開き、完成を祝った。

 地球儀の上で羽ばたくワシをあしらったブロンズ製で、高さ約2・4メートル。橋西側の河岸緑地に建てた。古い写真などを基に広島市立大芸術学部の吉田幸弘教授たちが制作した。

 ブロンズ像は戦時中に金属供出された。往時の姿をよみがえらす機運を高めるため、地元住民が2008年、猿猴橋復元の会を結成。募った約1千万円でモニュメントを建てた。地元の盛り上がりを受け、市は15年度、橋を建造時の姿に戻すことになった。

 同会の大橋啓一会長(68)は「原爆投下前の広島の歴史や文化を後世に伝えるきっかけにしたい」と話していた。(加茂孝之)

(2015年3月27日朝刊掲載)

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