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　国土交通省太田川河川事務所は１２日、広島市中区の元安川にある船上飲食店、かき船「かなわ」に原爆ドーム南約２００メートルの区域の占用許可を出した。かなわは来夏の開店を目指し、船の設計など計画を進めるという。

　同事務所によると、河川法に基づき、かなわに川の占用と新しい船を造る許可を出した。区域は護岸を含めた計約３００平方メートル。許可期間は同日から２０１６年度末まで。

　かなわは現在、元安川の平和大橋下流にあるが、治水上の問題から同事務所が移転を求めていた。ただ移転先は原爆ドームに近く、平和活動に関わる市民たちが反対している。

　かなわは「市と相談し、平和情報の発信に一層取り組み、広島の食文化とともに伝えたい」としている。（菊本孟）

（２０１４年１２月１３日朝刊掲載）