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かき船「かなわ」移転候補エリア 特別区域へ指定承認 水の都推進協 広島市中区で会合

 官民でつくる「水の都ひろしま推進協議会」は27日、広島市中区での会合で、元安川の元安橋下流エリアを、営利活動ができる国の特別区域に指定することを承認した。元安川の船上飲食店、かき船「かなわ」の移転手続きの一環。

 かなわは治水上の理由で国から移転を求められ、現在地から約400メートル上流の同エリアに全長20メートル、最大幅8メートルの新たな船を造る計画でいる。

 会合には国、県、市の担当や有識者たち13人が出席。市観光政策部が観光資源としてのかき船の魅力を説明するなどし、移転の前提となる特別区域の指定に反対はなかった。

 会長で広島大の杉恵頼寧名誉教授(都市計画)は「平和の理念と食文化を同時に世界へ発信できるよう工夫してほしい」と求めた。

 国は28日にも特別区域に指定する。かなわが河川の占用許可を国に申請し、許可されれば、移転が進む。

 ただ、移転先は世界遺産、原爆ドームの景観を維持するためのバファーゾーン(緩衝地帯)内に位置し、平和関連の市民団体の一部から反対意見が出ている。(菊本孟)

(2014年11月28日朝刊掲載)

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