ビナードさん 谷本清平和賞 核テーマに作品制作
20年9月29日
公益財団法人ヒロシマ・ピース・センター(広島市佐伯区、鶴衛理事長)は28日、第32回谷本清平和賞に中区の詩人アーサー・ビナードさん(53)を選んだと発表した。核問題をテーマに多彩な作品を制作し、広島から国内外に核兵器廃絶を訴えている点を評価した。
ビナードさんは1990年に来日。米国のビキニ水爆実験で被曝(ひばく)したマグロ漁船「第五福竜丸」を扱った絵本「ここが家だ」をはじめ、多くの作品で核や被爆の問題に向き合ってきた。2011年に広島に移住し、現在は自作の紙芝居「ちっちゃい こえ」の読み聞かせ活動を重ねている。授賞理由では「ピカドンを後世に伝えるアメリカ人語り部」と評された。
ビナードさんは受賞コメントで、新型コロナウイルスの感染拡大に触れ「文学や平和をつくるには多様な人と深くつながることが大切。命がけで平和づくりに挑んだ谷本清牧師を思い起こせば、進むべき方向が見える。道しるべをいただいた」と感謝した。
同賞は被爆者支援に尽くした広島流川教会(中区)の故谷本清牧師の遺志を継ぎ1987年に創設した。世界平和の実現に向け活動する個人や団体に贈っている。贈呈式は11月8日に中区である。(明知隼二)
(2020年9月29日朝刊掲載)
ビナードさんは1990年に来日。米国のビキニ水爆実験で被曝(ひばく)したマグロ漁船「第五福竜丸」を扱った絵本「ここが家だ」をはじめ、多くの作品で核や被爆の問題に向き合ってきた。2011年に広島に移住し、現在は自作の紙芝居「ちっちゃい こえ」の読み聞かせ活動を重ねている。授賞理由では「ピカドンを後世に伝えるアメリカ人語り部」と評された。
ビナードさんは受賞コメントで、新型コロナウイルスの感染拡大に触れ「文学や平和をつくるには多様な人と深くつながることが大切。命がけで平和づくりに挑んだ谷本清牧師を思い起こせば、進むべき方向が見える。道しるべをいただいた」と感謝した。
同賞は被爆者支援に尽くした広島流川教会(中区)の故谷本清牧師の遺志を継ぎ1987年に創設した。世界平和の実現に向け活動する個人や団体に贈っている。贈呈式は11月8日に中区である。(明知隼二)
(2020年9月29日朝刊掲載)