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被爆者が紡いだ日米交流たどる 広島で展示会

 米国ハワイ生まれの被爆者で医師の嘉屋文子さん(1913~2004年)が紡いだ米国と広島の市民交流の歴史を紹介する展示が、広島市中区のイベントスペース「CLiP HIROSHIMA(クリップ・ヒロシマ)」で開かれている。

 嘉屋さんの友人たちでつくる実行委員会の主催。嘉屋さんは1992年に「嘉屋日米交流基金」を設立し、15年間で米国からの奨学生14人に平和研究の機会を提供した。

 同基金の歩みをパネルで振り返るとともに、各分野で活躍する元奨学生からのメッセージを公開。嘉屋さんが5歳でハワイ移民の両親と広島に戻った時、携えていた生活用品約60点を展示する。

 実行委が8月に企画し、テレビ会議システムを通じて「米国広島・長崎原爆被爆者協会」の更科洵爾(じゅんじ)会長(91)=カリフォルニア州=たちが広島大付属小(南区)6年生に被爆体験を語った際の映像も、大型スクリーンで随時放映している。

 実行委の古谷章子委員長(71)は「国境を越えて育まれた交流の軌跡を多くの人に知ってほしい」と話している。10月25日まで。無料。午前10時~午後6時。火曜休館。(新山京子)

(2020年9月21日朝刊掲載)

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